思考の瞬発力はトレーニングで鍛えろ!

みなさんには思考の瞬発力はありますか?

11人と11人が複雑に入り乱れ、ボールを足で扱うという不確定要素の多いサッカーにおいて、その場その場の状況判断が個人やチームのパーフォマンス、そして勝敗を左右します。

時間とスペースが限られている現代のサッカーでは、その状況判断を瞬時に行いプレーしなければなりません。

そんななかで最善のプレーを選択するには思考の瞬発力が必要です。

その思考の瞬発力は日々のトレーニングの中で鍛えましょう。

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今回の記事では、思考の瞬発力の大切さについてお話しします。

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思考の瞬発力とは

こんにちは^ ^

サッカーのプレーヤーズコーチのyamatoです。

サッカーにおいて瞬発力というものがとても大切な能力であることは知っている人が多いと思います。

その瞬発力を高めることができれば、パフォーマンスを向上させることができます。

瞬発力の高め方については過去の記事でも触れているので御覧ください。

『瞬発力を高める』

瞬発力と聞くと、走り出しのスピードが速いとか、ジャンプ力があるとか、キック力があるとか、筋肉にパワーがあって身体的な能力が高いことをイメージする人が多いと思うのですが、瞬発力というものはそれだけではありません。

頭の部分、つまり思考にも瞬発力があります。

刻一刻と状況が変わるサッカーにおいて、その場その場の状況に合わせたプレーを選択しなければ、いくら身体的な瞬発力が高くても、いいプレーをすること、いい選手になることは難しいでしょう。

その一つひとつのプレーを選択しているのは自分の思考です。

自分が得た情報から、脳で理解してどうしたらいいか考え、判断して行動に移しているのです。

つまり思考の瞬発力とは、五感から入る情報に対して、正しく処理して、どのような行動をとったらいいかというのを瞬時に判断する能力のことです。

僕はいいプレーヤーは、その脳で行っている、情報処理から判断を行い体に移すまでの思考の瞬発力が高いと思います。

思考の瞬発力が必要なわけ

サッカーはチームスポーツであり、いくら個人の能力が高くても、その個人が勝手なプレーや、状況にあっていないプレーを選択していたらチームにとってプラスになりません。

例えば、いくら瞬発力が高くて強烈なシュートを打てる選手がいても、全然シュートを打つような場面ではない時にシュートを打ってボールを失ってしまえば、その瞬発力がチームの力にならない時もあります。

そのようなプレーをすると決断しているのが自分自身の思考であり、この場面はシュートを打ったほうがいいのか、打たないほうがいいのかという判断をする上で、思考の瞬発力が必要とされているのです。

また、現代のサッカーでは、さまざまな戦術が出てきているので、戦術理解をしているかどうかというのもいいプレーをする上で欠かせない要素になります。

チームの戦術を理解してにそれに沿ったプレーをしなければ、監督やコーチにいいプレーヤーだと認識されづらいです。

その戦術に沿ったプレーをその場その場で選択していく時にもやはり思考の瞬発力が必要です。

さらにいえば、戦術理解の前にサッカーにおける原理原則を理解していなければ、戦術にもはいっていきづらいです。

そういうサッカーの原理原則や戦術理解をした上でプレーを選択しなければ、いくらパワーがあって瞬発力が高くても、最大限にその力をチームに生かすことができないのです。

いくら身体的な能力が高くても、考えてプレーしていない選手はあるレベルまでいくと行き詰まる可能性があります。

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ですので、もちろん筋肉にパワーがないよりはあって身体的な瞬発力が高い方がいいとは思いますが、効果的なプレーができるかどうかというのは、頭でサッカーの原理原則、戦術を理解した上で、それをベースに正しい判断を瞬時に行えているか、思考の瞬発力があるかどうかということにかかってくるのです。

思考の瞬発力で勝負している選手

逆に言うと、身体的な能力がそこまで高くなくても、思考の瞬発力が高ければ、高いレベルでもいいパフォーマンスをだすことができます。

それは、体と体がもろにぶつかり合うラグビーだったら、パワーがないと高いレベルでプレーをすることができないかもしれませんが、サッカーにはある程度のパワーでできるプレーもあるからです。

例えば中距離程度のインサイドキックやインフロントキック、威力やスピードをそこまで必要としないシュート、運ぶドリブル、ボールコントロールなどなど、パワーがなくてもできるプレー、動きはたくさんあります。

また、思考の瞬発力が高ければ、ボールをコントロールする場所や、ボールを受ける場所を工夫するだけで体のぶつかり合いを極力減らすこともできます。

実際に、トップレベルで活躍している選手などにも、瞬発力における筋肉の部分に関しては、そんなに能力が高くない選手はたくさんいます。

例えば、日本でいうと、遠藤保仁選手や、中村憲剛選手が僕はそうだと思います。

二人とも、30代半ばを超えてもなおJリーグで活躍していますし、もともと足が早い、体が強いということではなく、身体的な瞬発力は高くはないと思います。

むしろフィジカル的にはJリーグの中でも下の方ではないでしょうか。

しかし、彼らは思考の瞬発力が高いため活躍できるのです。

彼らは状況を瞬時に把握して、どこにボールをコントロールするべきか、パスをするべきか、ドリブルすべきか、シュートにいくべきかの判断が的確で、ほとんどのプレーの選択を最善なものにしています。

状況把握から最善のプレーを選ぶ判断、つまり思考の瞬発力が高いため、ひとつひとつのプレーに無駄がなく、効果的なプレーなので、結果的にミスが少なく、効果的なプレーにつながっています。

また、遠藤選手も中村選手もボランチというチームの心臓部分のポジションでプレーしていて、そんな大事なポジションを任せれている二人は、試合中に頭をフル回転で使っていると思います。

フィールドの真ん中にいるボランチはピッチ上の監督です。

二人がチームの戦術を理解して、それに沿ったプレー、もしくはその試合の状況に沿ったプレーを瞬時に選択しているのでチームがいい方向に動くのです。

特別、一瞬の走りだしの速さがなくても、ドリブルでの切り返しができなくても、強烈なシュートが打てなくても、頭を使って、瞬時にいい判断を下すことを繰り返すことでトップレベルで活躍しているのです。

思考の瞬発力が高くなるとどうなるか

思考の瞬発力が高くなると、効果としてはミスが少なくなったり、効果的なプレーができるようになります。

思考の瞬発力が高い人は五感で感じた刺激に対しての、脳の認知→判断→行動の能力が高いということです。

例えば、視覚で相手が右から来ているという情報が入ったとします。

すると、それを脳で認知し、「じゃあ、左にコントロールしよう」と判断して、実際に行動に移していきます。

思考の瞬発力が高い人は一瞬でこのような判断を下すことができるということです。

今のは本当に簡単な例ですが、試合中は敵、味方、ボール、スペースなどの状況が変化し続け、それを瞬時に把握し判断をしていかなければなりません。

サッカーはよくボールが来る前に考えとけと言われますが、もちろん考えておくことは大事だと思うのですが、あらかじめ考えていた選択肢がボールが来た時にはなくなるなんてことはたくさんあります。

例えば、自分のところにボールが来る前にフリーだった味方選手がいるのがわかり、そこにパスを出そうと決めていたとします。

しかし、いざ自分のところにボールが来て、パスを出そうとしたその瞬間に、相手がそのパスコースに足を出してくるということもあります。

それが思考の瞬発力が高い人は、一瞬で判断を変え、パスを出すのをやめたり、違うところにパスを出したりして、いい判断をしてプレーを選択することができます。

ですので、五感を使ってあらゆる情報を集めておき、ボールが来た時の一瞬で判断を下すのが、いいプレーを連続してできる選手だと僕は思います。

遠藤選手、中村選手は最後まで状況をよく見て、一瞬で判断を変えたりしているのでミスが少ないですし、その場の状況にあった効果的なプレーを選択できるので、思考の瞬発力が高い選手だといえます。

思考の瞬発力は日々のトレーニングで磨け!

ではその思考の瞬発力はどのようにしたら身につくのでしょうか?

思考の瞬発力を高めるには、脳で行う認知→判断→行動が速くならなければなりません。

その始めの認知は、五感、多くは視覚から入る情報をもとに行っています。

ですので、まずはトレーニングの中で見ることを心がけましょう。

よく周りを見て、敵、味方、スペース、ボールはどうなっているのかを確認しなければいけません。

僕がコーチをしている高校生は、3対1のボール回し(鳥かご)を毎日トレーニングでやります。

思考の瞬発力が高い選手は、味方の位置はもちろん把握していて、プラス、相手DFの動きを最後まで見て、パスを出しているので、ボールを取られることが少ないです。

DFが足を出してきたら、逆をついて足が出ない方を選択したり、股の下が空いていたらそこを通したり、とDFの動きを見て、瞬時に判断を変えることができます。

反対に、思考の瞬発力がない選手は、ボールが来る前に決めていた選択肢を実行するだけで、相手DFの動きまで見て判断していないので、ボールを失うことが多いです。

思考の瞬発力を高めるには、まずトレーニングでしっかり見て状況を把握することが大切です。

普段のトレーニングから、状況がどのようになっているのか全体を把握しようと心がけましょう。

状況を見るためには、ボールを間接視野で扱えるようになるといいです。

ですのでボールコントロールのトレーニングも大切です。

また、サッカーの原理原則や戦術理解がないと、状況を見ても、そもそも目の前で何が起きているのかを認知することができません。

ですので、日々のトレーニングでサッカーの原理原則や、監督、コーチがどういう状況でどういうプレーを求めているのか、チームの戦術を理解することも大切です。

トレーニングの中で状況を把握できるようになり、考えるくせをつけれれば、思考の瞬発力は高められます!

その他にも、脳に刺激をいれて、脳の認知→判断→行動を養うトレーニングをすることもおすすめです。

その方法についてはこちらの記事で書いていますのでチェックしてみてください。

『家でできる!瞬発力を高める脳トレーニング』

まとめ

サッカーにおいて瞬発力という能力は大切な能力です。

しかし、それは身体的なものだけでなく、頭の部分、つまり思考にも瞬発力というものがあります。

思考の瞬発力が高ければ、ミスが少なくなり、効果的なプレーを選択することができ、いいプレーを連続してできるようになります。

その思考の瞬発力はトレーニングで磨きましょう!!

トレーニングで起きている状況をしっかり把握できるようになれば、いい判断、いい選択肢を持つことができます。

みなさんも、思考をしっかり鍛えて、パフォーマンス向上につなげましょう^ ^

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ABOUTこの記事をかいた人

現在、サッカー選手兼サッカーコーチとして活動中。 サッカーが大好きで、どうやったらサッカーが上達するか、上達させられるかを毎日考えています! 選手と指導者両方の立場から、たくさんの人にサッカーが上達する喜びを伝えていきます(^o^)