サッカーの戦術というのは、時代とともに変化していきました。
その戦術についての知識を深めておくことは、サッカーの上達の手助けになります。
サッカーの天才や名将と呼ばれている人たちは何を考えているのか。
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今回の記事では、サッカーにおける戦術を考える上でおすすめの本を紹介したいいと思います。
サッカーの本を読むことのすすめ
サッカーのプレーヤーズコーチのyamatoです^ ^
みなさんは、サッカーの本を読んでいますか?
僕は今までにたくさん読みました。
それはサッカー選手としても、サッカーコーチとしても、もっともっとサッカーというものついて知りたかったからです。
そして、いろいろな本を読んでいると、とても共感できる本や、サッカーに対する新しい考え方を与えてくれる本や、プレーや指導に役立てられる素晴らしい本に出会いました。
サッカーの本を読むことで、サッカー頭が鍛えられ、プレーにも指導にも幅を持たせることができたのを実感できました。
今回の記事では、僕がサッカーの上達にとても役立ったおすすめの本を、戦術という切り口で紹介したいと思います^ ^
サッカー『戦術』のおすすめの本Ⅰ
まず、最初に紹介したいのは、サッカーにおける守備戦術を考える上でおすすめの本です。
それは、
『サッカー守備戦術の教科書〜超ゾーンディフェンス論〜』松田浩 鈴木康浩
です。
世界のサッカーというのは、1980年代にミランのアリゴサッキという監督がゾーンディフェンスとプレッシングの戦術を生み出してから、ほとんどのチームでボール中心のゾーンディフェンスという守備戦術を採用しています。
多少チームによっては相手のキーマンを抑えたり、中盤を支配されないためにマンツーマンディフェンスを採用したりすることもありますが、基本的な全体の守備時の動きは、ゾーンディフェンスという守備戦術の理解のもとに動きます。
ゾーンディフェンスは普遍的なものなので、必ずこのゾーンディフェンスにおける動き方を理解しておかなければコレクティブにプレーすることはできません。
特に中学生、高校生では、マンツーマンディフェンスの知識しかなく、それによっておこる弊害に直面する選手を何人も見てきました。
そうならないためにも、この本を読んで、ゾーンディフェンスという守備戦術について理解を深めましょう。
この本には以前Jリーグの栃木SCで監督を務めた松田浩さんが、4−4−2におけるゾーンディフェンスの基本的な考え方から、その応用のしかた、また、たくさんのゾーンディフェンスを身につけるためのトレーニング方法などを詳しく紹介してくれています。
実際に松田さんがJリーグの監督時代に、対戦した相手を分析したシートや、それを踏まえた自チームにおける戦術が記されたノートなどもあり、本当にすべてをさらけ出して、ゾーンディフェンスの素晴らしさを伝えてくれている本になっています。
各ポジションにおける役割も細かく記されていて、選手の方にもとても参考になる一冊です。
ディフェンスの選手だけでなく、すべてのフィールドプレーヤーのサッカー上達の手助けになる本ですのでぜひ読んでみてください^ ^
「複数人が連動して守備をするゾーンディフェンスの大原則は、ボールの位置、次に味方の位置を見ながら守備のポジションを決めることになる」
「守備者が一気に人数をかけて、一個のボールに対して数的優位をつくり出してボールを奪い切ってしまうというもの」
「自分たちの守備のポジションは、まずボールがあって、それに伴った味方の位置に連動して決まる。だから自分のマークが動き回っていても、ボールホルダーにしっかりプレッシャーがかかっていて、ボールが前方へ供給される可能性がなければ、ディフェンスラインの背後を狙う相手フォワードも『はい、いってらっしゃい』という感じでマークを離してしまっていいんです。」
「その理解が全員にあってチームが機能すると、自分たちが主導権を握ってディフェンスラインを決めることができるんです。」
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サッカー『戦術』のおすすめの本Ⅱ
次に紹介したいサッカー戦術に関するおすすめの本は、
『PEP GUARDIOLA キミにすべてを語ろう』マルティ・マラナウ 著 羽中田昌 羽中田まゆみ 訳
です。
この本は、バルセロナで数々のタイトルを獲得してきたペップグアルディオラが、バイエルンという新しいチームの監督に就任した最初のシーズンを追いかけた物語が綴ってある本です。
みなさんもご存知の方が多いかもしれませんが、ペップグアルディオラは自身も素晴らしい選手で、バルセロナのドリームチームと言われていた時代に中軸を担っていました。
身体能力こそなかったもののその高い技術、特にパスの能力でバルセロナの中盤を支配し選手としても素晴らしい才能を発揮していました。
そんな彼がバルセロナの監督となり、いろいろな改革をすすめ、就任1年目にしてスペイン史上初となる3冠を達成しました。
選手としても監督としても世界のトップレベルで結果をだしたペップグアルディオラという人物の、サッカーに対する考え方や、ヨーロッパにおける最先端の戦術を知る上でこの本は大変興味深い内容ばかりとなっています。
大事な試合前のトレーニングはどのようなことを行っていたのか?選手にたいしてどのような声かけをおこなっていたのか?あのチームと対戦するときはどのような戦術プランをもって試合に臨んだのか?
そんなようなことがみっちりと書かれた本になっています^ ^
選手はもちろん、指導者の方には是非読んでもらいたいおすすめの本です^ ^
「ペップはサッカーの戦術的な動きと解釈(考え方)のカタログを持っている。それは、日々のトレーニングによって選手たちが身につけるためのカタログである。ペップの才能と経験と研究の成果がたくさん詰まった、分厚いカタログだ。直前の試合に備えるだけでなく、シーズン中の必要な瞬間にいつでも取り出せて実践できる戦術練習もしている。」
「『4秒プレッシャー』。リベリーがサイドを追いかけまわす姿は見たくない。ピッチ中央まで下がったら十分だ。数秒間だけ、みんなで一緒にプレッシャーをかけ、できる限り高い位置で即座にボールを奪い返さなければならない。」
「彼らにとって大きな変化なので、私たちもできるだけ柔軟になる必要がある。以前は人をマークしていた。今はゾーンをマークしている。人を追いかけてほしくない。割り当てられたポジションも放棄してもらいたくもない。もし、人を追いかけていたら、相手チームへの逆サイドへの長いパス1本で、すべてのオーガナイズを壊されてしまう。」
サッカー『戦術』のおすすめの本Ⅲ
最後に紹介したいおすすめの本は、
『革命前夜〜すべての人をサッカーの天才にする〜』風間八宏 木崎伸也
です。
この本は、サッカーの天才である風間八宏さんのサッカーに対する考え方の詰まった本です。
風間さんは筑波大学や川崎フロンターレを指揮し、どちらのチームにおいても圧倒的な攻撃力をもったチームを作り上げてきました。
どうしたら、そんなチーム作りができるのか?どのような戦術練習をしているのか?
世のサッカーファンはとても気になりました。
しかし、風間さんは独特の切り口で、「戦術練習なんかしなくても自分たちの『目』をそろえることでチームになる」と言っています。
サッカーにおいて常識と言われていたことに対して、それを疑い常識を変えるような発想を持っていて、選手としても指導者としてもハッと気づかされるようなことがいっぱい述べられている本になっています。
とくに、個人戦術の大切さについて述べられていて、僕も個人戦術についてもう一度見直しその大切さに改めて気付かされました。
ボールを止める、ボールを蹴る、ボールを運ぶ、人を外す、など当たり前のようにできなければいけないことが実はできてない人がほとんどなのです。
その個人戦術の磨き方、なぜその個人戦術が必要なのか、バルセロナなどのトップの選手たちにはどのような能力が備わっているのかなどの内容が書かれています。
また、抽象的な表現でなく、具体的に言語化して述べられている部分が多いので、どうプレーしていけばいいのかというのがとてもわかりやすく、おすすめの本です^ ^
「サッカーというのはボールを持っている選手が一番偉い。必ず相手の方がボールを取りに来ます。つまり、相手からグーっと動きの矢印が出るということ。メッシはその矢印の逆をつくのがうまくて、だから抜くことができるんです。多くの日本人のドリブルには、こういう視点が欠けている部分がある。」
「日本の戦術書の中には。4−2−3−1と4−1−4−1を向かい合わせて、どこに数的優位ができ、どこに数的不利ができるかをチェックすべきだという本もあるが、実戦ではあまり役に立たない。なぜなら、『誰がそこにいるか』という選手1人ひとりの個性を抜きに、どうシステムが機能するかを予想することなどできないからだ。」
「日本には個人戦術が欠けている選手が多いと感じている。試合に本当に勝ちたいと思ったら、自分がどう動くべきかなんていうのは、誰でもわからなければいけないこと。試合に負けているのに、前半と同じように自陣に戻って守備をするフォワードがいるけれど、それでは点は取れない。状況に応じてプレーを変えなければいけません。それが個人戦術です。」
まとめ
今回の記事では、サッカーの戦術という切り口で3冊のおすすめの本を紹介させていただきました。
どの本も、それぞれにサッカーに対するさまざまな考え方があって、とても面白いし勉強になります。
選手の方は自分のプレーに役立てることができますし、指導者の方は指導に役立てられること間違いありません。
3冊のおすすめ本、ぜひチェックしてみてください^ ^
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